経営再建中のシャープを巡って、鴻海(ホンハイ)精密工業が買収に向けた出資額の引き下げなど、支援条件を大幅に見直すことを打診していたことが、19日分かった。複数の関係者が明らかにした。 【詳細画像または表】 シャープは2月末、鴻海グループへの第三者割当増資などで計4890億円(議決権割合で66%)の出資受け入れを機関決定し、さらにメーンバンクのみずほと三菱東京UFJ銀行が保有する計2000億円のシャープの優先株を、1000億円で鴻海に買い取ってもらう契約を結ぶ予定だった。 ただその後、シャープ側から3000億円規模の潜在的な債務(隠れ債務)のリストが提出されたことで、財務リスクの精査が必要になり、3月に入っても契約ができない状態が続いている。 3月14日以降、訪台したシャープの高橋興三社長は、銀行団を交えながら、鴻海の郭台銘董事長と断続的に会談。その中で、今後の財務リスクを懸念した鴻海