対談 長谷部恭男・早稲田大教授×杉田敦・法政大教授 数の力にまかせた奇手に個人攻撃。認めず調べず謝らず――。「1強」に余裕がなくなり、過剰なまでの強硬姿勢を見せる安倍政権。森友学園と加計学園の問題では、数々の疑惑にフタをするばかり。かつてないほどすさんだ政治の現状を、長谷部恭男・早稲田大教授(憲法)と杉田敦・法政大教授(政治理論)に語り合ってもらった。浮かび上がったキーワードは「マフィア化する政治」だ。 杉田敦・法政大教授 「共謀罪」法が、委員会採決を省くという奇手を使って成立しました。対決法案については与党の一存で委員会採決をバイパスできるという前例をつくってしまった。議会の慣例は、将来にわたって議会政治を維持し、円滑に運用するために、立場を超えてつくられたものです。それを数の力で破壊することは許されないし、非常に危険です。 長谷部恭男・早稲田大教授 自分たちがずっと与党でいる前提に立た