パナソニックが、スマートフォン(高機能携帯電話)を含めた携帯電話の国内生産を中止し、今夏にも全ての生産を海外に移管する方針を固めたことが、1日わかった。同社は平成24年度から携帯電話の海外市場に再参入するため、全体の約5割に上る国内生産を海外に移して円高リスクを回避し、国際競争力を引き上げる。携帯電話を全て海外生産するのは国内メーカーで初という。 パナソニックはこれまで、携帯電話を日本国内は静岡工場(静岡県掛川市)で、海外は中国・北京とマレーシアで生産してきた。静岡工場が担う携帯電話の生産は今後、中国とマレーシアの両工場に移管し、静岡工場はアフターサービスの拠点として存続させる。同工場に勤務している数百人の従業員は引き続き雇用し、一部はグループ内で配置転換する。 パナソニックの携帯電話の販売台数は国内市場に限定していた23年度見込みが約500万台。4月にはスマホを欧州に投入し再参入する。2