中国には50を超える少数民族が居住する。中国共産党政府の凄まじい民族弾圧に屈することなく、抗議行動はますます激しくなっている。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が、中国共産党の少数民族弾圧についてリポートする。 * * * 「チベット仏教の僧侶たちは、ダライ・ラマ法王を中傷し、“悪魔”と呼ばなければ罰せられます。僧院には毛沢東、鄧小平、江沢民らの肖像が飾られて、毛沢東思想の教育が強制されています。集会やデモをすれば投獄され、多くが殺害されます」 昨年4月、チベット亡命政府のロブサン・センゲ首相を招いて、私が理事長を務める国家基本問題研究所でシンポジウムを開きました。これは、センゲ首相がその際に語ったチベットの状況です。 中国共産党によるチベット人やウイグル人、内モンゴル人をはじめとした少数民族への弾圧は、ますます強まっています。彼らは自らの宗教や文化、生活習慣を禁じられ、チベット人、ウイグル人、