過日(2020/1/9)に投稿した,『家計調査(家計収支編)』での勤労者世帯の可処分所得(手取り収入のようなもの)動向で指摘した通り, データを見る限り収入はそこそこ上がってきている.参考までに,勤労者世帯平均の月の可処分所得額の推移を再掲しておきましょう. その一方で消費関連で明るいニュースを聞いたためしはないわけです.このような,所得と消費の分離(デカップリング)の状況を,ここでも,『家計調査(家計収支編)』勤労者世帯データとその年間収入五分位を使ってみていきましょう. まずは用語の解説から.ざっくりと説明すると, ・平均消費性向=消費支出÷可処分所得 ・可処分所得=額面の収入-税・社会保険料+社会保障受取 です.今回のデータは勤労者世帯のものなので,資産収入がないならば,可処分所得=月々銀行に振り込まれてくる金額のようなものと考えてください.すると,平均消費性向は月の収入のうち何割を