本年1月にKDE 4.0が最初にリリースされた当時に感じたのは、これこそが新時代のデスクトップ開発の礎となるべき存在だろうという予感であった。ところがその後、実際にバージョン4.xが各種ディストリビューションにて同梱されるようになると、否定的な見解の方が大勢を占めるようになってしまったのである。この7月末にはバージョン4.1のリリースが予定されているのだが、そこで浮かび上がってくるのが“KDE 4.0はいったい何が不味かったのだろう”という疑問である。 いずれにせよこれは、KDE本体およびそれを同梱するディストリビューションの関係者だけでなく、程度の差こそ有りはすれ、フリーソフトウェア関連のマスメディアとユーザの全員が何らかの関わりを有す問題のはずである。そしてその背景に潜んでいるのは、フリー/オープンソースソフトウェア(FOSS)コミュニティそのものの在り方が変質しつつあるという事実なの