インターネット上の「ブログ」に、閲覧者から批判的な意見や中傷が短期間に殺到する現象は“炎上”と呼ばれる。芸能人やスポーツ選手が標的となることが多く、ブログの閉鎖に追い込まれるケースも後を絶たない。警察当局は殺人や爆破予告といった直接的な危害が懸念される書き込みについて脅迫容疑などで積極的に摘発してきた。今回、摘発を虚偽の中傷による“炎上”にまで広げ、名誉棄損容疑で立件に乗り出すことで、匿名性を隠れみのにエスカレートするネット上の暴力を取り締まる。■被害相談ハイペース プロゴルファーの上田桃子さん(22)も“炎上”経験者の一人だ。 平成19年10月のドキュメンタリー番組で、ほかのスポーツを批判するような発言が放映され、直後から上田さんのブログに中傷の書き込みが殺到、一時的に閉鎖せざるを得なくなった。 産経新聞客員編集委員の花岡信昭さんは18年にネット上のコラムで、アイドルグループ「モーニング