某製造業の現役IT担当者が実体験を基に、新たなIT部門の在り方を提起する連載の第7回。10人いたIT部門が消滅して以降、著者は「ひとり情シス」として、一人でも運営できる体制を作り上げ、利用部門の期待にも応えてきた。だが、どんなに頑張っても人事評価は上がらない。エンジニアの仕事を評価する“仕組み”が無いからだ。納得できない気持ちを抱えつつも努力する著者を病が襲う。突然の3カ月間の休養。ひとり情シスの最大のリスクが遂に顕在化した。 10人いたIT部門が消滅して以降、私は一人でどこまでできるか挑戦を続けてきた。具体的には、サーバー室に残された200台の物理サーバーの仮想化、災害対策、手出しができなかった基幹システムを取り戻し、ITベンダーとの関係を改善、DBやマスターの統合、運用改善、業務システム内製、データ活用などの取り組みを推進した。 結果的に人件費も大幅に削減でき、ITベンダーへの丸投げか