6月のちくま新書より「はじめに」を公開します。齋藤孝さん『恥をかかないスピーチ力』の一部を立ち読みすることができます。 日本人はスピーチが一般的に苦手です。 ちょっとした挨拶や自己紹介でも恥ずかしがって、まともなことを言えなかったり、反 対に延々と退屈なスピーチをしてしまって顰蹙(ひんしゅく)をかう人もいます。 また「これについて、どう思いますか?」と感想やコメントを求められた時、「むむ ……」と貝になってしまって気の利いたコメントを返せなかったために、面接で落とされ たり、大事な商談のチャンスを逃すこともあるでしょう。 shy(恥ずかしがり)は自信がなく、ビクビクしている印象を与えます。場合によっては、愚かだと勘違いされることさえあります。人前でそれなりの話ができるスピーチ力は、これからの時代を生き抜く必須の力と言えましょう。 およそ日本人は人前で話すのが苦手な国民ですから、自分で話すの