■南アフリカ人としてのイーロン・マスク ここ数か月、Twitterをめぐる話題が絶えない。去年10月末、テスラ社CEOとして知られるイーロン・マスクがTwitter社を買収したことが日本で大きな話題となった。マスクはCEOとして合理化を進める一方で、言論空間としての性質を重視しトランプ前大統領などのアカウントの凍結を解除した一方、自身に批判的な人物のアカウントを凍結したことは物議を醸した。加えて、今年に入ってからはCEO辞任の是非を問う投票結果をうけ辞意を表明したほか、2月始めには突然一般ユーザーのアカウントが大量に凍結されたことも記憶に新しい。 もちろん、彼による一連の言動には賛否両論があるだろう。しかし、ここで注目しておきたいのが、なぜ彼が巨費を投じてまでTwitter社を買収し、過激な言論であれ許容される空間を築こうとしたのかということである。あくまでも私個人の推察に過ぎないが、生