戦後最悪と言われる日韓関係に改善の兆しは見られず、テレビや新聞、雑誌、ネットでも関連の話題は尽きない。最近、増えてきたのは「政府間の関係はともかく、民間での交流で改善を」という論調。8月17日放送の「報道特集」(TBS系)でも、日韓の学生交流を取り上げていた。真摯な民間交流に異議を唱える人はいないだろう。 こうした民間、特に若者同士の交流の際によく伝えられるのが「日本の若者は歴史を知らない」という韓国人の声だ。同番組でも韓国の若者がそのように言い、一方で日本の若者が「そうかも」と同意を示す光景が流されていた。 ここで番組制作者側、あるいは韓国人が提示しているのは「日本人は(侵略などの)歴史を知らない。だから心からの反省、謝罪ができない。それでは相互理解は進まないのでは」という視点である。 たしかに相互に理解しあうには、知識が必要だろう。しかし、民間交流を進めたいという日本の若者に同情すべき