子供の頃、私はニンジンが嫌いでした。においや食感がイヤだったのです。しかし実家を出て、自炊をするようになってからニンジンが好きになってきました。ニンジンそのものが変わったわけでもないですし、私の味覚が変わったわけでもありません。違いは調理法です。私の母や彼女と同年代の多くの英国人は、料理が得意ではなく、特に野菜の料理はイマイチでした。母はニンジンを20分以上茹でていたのです。適切な方法でニンジンを調理すれば、全く違った味になるということを私は学びました。 ここは調理のことを話すサイトではなく、ソフトウェア開発のことを話すサイトです。しかし、技術やツールはおいしくないニンジンと同じだなと思うことがよくあります。それは、「その技術が適切に用いられなかったことが本当の問題であるにも関わらず、技術自体が良くないものとして非難される」という点においてです。 いつか例を挙げてみましょう。私の複数の友人
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