電車通勤を繰り返す都市生活者はなかなか実感することがないが、国内の郊外の風景はこの10年で急速に画一化されている。ロードサイドのユニクロやマクドナルド、ブックオフ、そしてジャスコ──。規制緩和がもたらした消費環境の整備は、地方の風景を「田舎」から「郊外」に変貌させ、その変化が同時にコミュニティの凝集性の低下をもたらした。「(温かくて不自由な)田舎」から「(冷たくて自由な)郊外」へ──少なくともこの環境下においては、田舎の抑圧的な人間関係と消費環境の劣悪さを嫌って東京を目指す、という従来の「上京物語」は成立しづらくなる。そう、変わったのは「東京」ではなく「地方」の側なのだ。だから現代の「上京」を考えるときに必要なのは「東京」ではなく「地方」を考えることだ。

ToyolinaToyolina のブックマーク 2009/01/29 10:40

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