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そんなすごいことになっちゃってるもの、 「あんた」にゃ、救えないだろう? そして、その「業界」に少しでも希望が見えることと、 あんたの身の上の心配とは、関係なくないか? 「業界」がいい方向に向かってても、 「あんた」の仕事がうまくいくとはかぎらない。 「あんた」の将来の安心や、「あんた」の家計は、 「あんた」がいくら本気で「業界」のことを語ろうと、 どうにもならないんだ。 あんたが救うべきは、「業界」じゃなくて、 「あんた」自身や、 「あんた」の家族や仲間なんじゃないか? いざとなったら、「業界」なんてなくなったっていい。 そういうとずいぶんひどいこと言ってるみたいだけど、 「あんた」は「業界」なんていう観念に、 愛を捧げる必要なんてないんだ。 「おれはこの業界が好きなんだ」ってね、 必ず言いたがるやつがいるんだよ。 信用できないね。 好きな仕事をしていた、ということもわかるし、 その「業界」にいい仲間がいたかもしれない。 その「業界」のお客さんのことも好きだったかもしれない。 だけど、「業界」は人ではないし、 「あんた」をきっと守ってくれる組織でもない。 「あんた」は、「あんた」が幸福に生きていくために、 どうしたらいいのだろうという問題を、 ほんとに真剣に「心配性する」べきなのだ。 明治時代になって、武士たちは、 ちょんまげを切って、腰の大小の刀を外して、 それで生きていたんだよ。 「業界」どころじゃない強く大きな観念を、 捨てて生き直したわけだろう。 それに比べるまでもないだろうけれど、 「おれはこの業界が好きなんだよ」という言い方の、 どこまでがほんとうで、どこからがうそなのか、 じぶんに、ちゃんと訊いてみる必要があると思う。
jpmmm のブックマーク 2009/02/02 12:10
ほぼ日刊イトイ新聞-ダーリンコラム<おれは生きる、という発想。>そんなすごいことになっちゃってるもの、 「あんた」にゃ、救えないだろう? そして、その「業界」に少しでも希望が見えることと、 あんたの身の上の心配とは、関係なくないか? 「業界」がいい方向に向かってても、 「あんた」の仕事がうまくいくとはかぎらない。 「あんた」の将来の安心や、「あんた」の家計は、 「あんた」がいくら本気で「業界」のことを語ろうと、 どうにもならないんだ。 あんたが救うべきは、「業界」じゃなくて、 「あんた」自身や、 「あんた」の家族や仲間なんじゃないか? いざとなったら、「業界」なんてなくなったっていい。 そういうとずいぶんひどいこと言ってるみたいだけど、 「あんた」は「業界」なんていう観念に、 愛を捧げる必要なんてないんだ。 「おれはこの業界が好きなんだ」ってね、 必ず言いたがるやつがいるんだよ。 信用できないね。 好きな仕事をしていた、ということもわかるし、 その「業界」にいい仲間がいたかもしれない。 その「業界」のお客さんのことも好きだったかもしれない。 だけど、「業界」は人ではないし、 「あんた」をきっと守ってくれる組織でもない。 「あんた」は、「あんた」が幸福に生きていくために、 どうしたらいいのだろうという問題を、 ほんとに真剣に「心配性する」べきなのだ。 明治時代になって、武士たちは、 ちょんまげを切って、腰の大小の刀を外して、 それで生きていたんだよ。 「業界」どころじゃない強く大きな観念を、 捨てて生き直したわけだろう。 それに比べるまでもないだろうけれど、 「おれはこの業界が好きなんだよ」という言い方の、 どこまでがほんとうで、どこからがうそなのか、 じぶんに、ちゃんと訊いてみる必要があると思う。2009/02/02 12:10
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www.1101.com2009/02/02
糸井重里がほぼ日の創刊時から 2011年まで連載していた、 ちょっと長めのコラムです。 「今日のダーリン」とは別に 毎週月曜日に掲載されていました。 おれは生きる、という発想。 2009-02-02 いまみたいに景気が...
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そんなすごいことになっちゃってるもの、 「あんた」にゃ、救えないだろう? そして、その「業界」に少しでも希望が見えることと、 あんたの身の上の心配とは、関係なくないか? 「業界」がいい方向に向かってても、 「あんた」の仕事がうまくいくとはかぎらない。 「あんた」の将来の安心や、「あんた」の家計は、 「あんた」がいくら本気で「業界」のことを語ろうと、 どうにもならないんだ。 あんたが救うべきは、「業界」じゃなくて、 「あんた」自身や、 「あんた」の家族や仲間なんじゃないか? いざとなったら、「業界」なんてなくなったっていい。 そういうとずいぶんひどいこと言ってるみたいだけど、 「あんた」は「業界」なんていう観念に、 愛を捧げる必要なんてないんだ。 「おれはこの業界が好きなんだ」ってね、 必ず言いたがるやつがいるんだよ。 信用できないね。 好きな仕事をしていた、ということもわかるし、 その「業界」にいい仲間がいたかもしれない。 その「業界」のお客さんのことも好きだったかもしれない。 だけど、「業界」は人ではないし、 「あんた」をきっと守ってくれる組織でもない。 「あんた」は、「あんた」が幸福に生きていくために、 どうしたらいいのだろうという問題を、 ほんとに真剣に「心配性する」べきなのだ。 明治時代になって、武士たちは、 ちょんまげを切って、腰の大小の刀を外して、 それで生きていたんだよ。 「業界」どころじゃない強く大きな観念を、 捨てて生き直したわけだろう。 それに比べるまでもないだろうけれど、 「おれはこの業界が好きなんだよ」という言い方の、 どこまでがほんとうで、どこからがうそなのか、 じぶんに、ちゃんと訊いてみる必要があると思う。
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糸井重里がほぼ日の創刊時から 2011年まで連載していた、 ちょっと長めのコラムです。 「今日のダーリン」とは別に 毎週月曜日に掲載されていました。 おれは生きる、という発想。 2009-02-02 いまみたいに景気が...
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