日本振興銀行の経営破綻後、預金者の間で預金金利への注目度が高まっている。振興銀はメガバンクの10倍以上もの高金利で預金を集めていたことから、「高金利=高リスク」とのイメージが強まり始めているのだ。ただ、振興銀の経営破綻は運用面での失敗が大きな要因とみられ、高い預金金利の金融機関が必ずしも高いリスクを抱えているとは言えないとの声も多い。 振興銀は破綻直前までメガバンクの10倍以上の預金金利を提示していた。5年定期預金の金利なら1・5%で、メガバンクの0・1%の15倍だ。このため預金者の間には「預金金利が高い金融機関は高リスク」との見方が強まっている。 ただ、こうした見方には金融業界からの異論も多い。ある銀行関係者は「振興銀の破綻は、融資の可否の判断が難しい中小企業への無担保融資に集中しすぎた結果。預金金利の高さが破綻の原因とはいえない」と分析。「決算発表上の自己資本比率は十分(に安全)な数値