変分原理 前回の話について肝心な部分だけを抜き出して分析してみよう。 我々は質点が転がり落ちる時間 を最短にするような コース を求めたかった。 その時間 を という方程式が成り立つことだった。 ここで大切なのは、この条件を求める上で関数 の具体的な形については 全く問題にしなかったということである。 ただ が と の関数になっているということだけを利用した。 これは応用するのに大変都合の良い話ではないだろうか。 変数を入れ替えるだけで次のような言い換えが出来てしまうのだ。 何らかの量 を最小にするような物体の軌道 を求めたいとする。 この時、この量 を と の関数 を使って という方程式が成り立つことである。 さて、もうバレバレだろうが、この関数 とはラグランジアンのことである。 では何らかの量 というのは一体何なのだろう? それが謎である。 とりあえずこれを「作用」と名付けることにする