大規模な地殻変動が起こっているのは、東北や首都圏だけではない。いま、日本各地で、誰も見たことのなかった奇妙な怪現象が次々と起こっている。それらが意味する最悪の事態とは何か。 琵琶湖の底が「沸いている」 「20年以上、琵琶湖の底をカメラで撮影していますが、こんなことは初めてです」 滋賀県琵琶湖環境科学研究センター環境情報統括員の熊谷道夫氏は驚きを隠さない。 長年、琵琶湖を研究してきた熊谷氏らは2000年、探査ロボット「淡探」による湖底の調査を開始した。ところが昨年末、琵琶湖北部の高島市沖で、ロボットのカメラが前例のない光景を捉えた。 「広い範囲にわたって湖底から泥が噴き上げられているんです。『淡探』は直線で2kmの探査ルートを撮影しますが、その6~7割でこの現象が起きていた」 淡探のカメラが初めて泥の噴出を撮影したのは'09年末。このときは1ヵ所だけだった。だが、翌'10年末には1kmあたり
東日本大震災規模とされる平安時代の貞観(じょうがん)地震(869年)や関東直下型地震、東海・東南海・南海地震の3連動とみられる仁和(にんな)地震など9世紀に起きた地震が、阪神大震災(平成7年)以降の地震の状況と酷似していることが、産業技術総合研究所の寒川(さんがわ)旭(あきら)・招聘(しょうへい)研究員(地震考古学)の分析でわかった。近い将来に首都圏直下型や3連動型地震が起きる可能性が高いとの見解を示し、「千年に一度の巨大地震の世紀になるかもしれない」と警鐘を鳴らす。 寒川氏は、古代以降の文献史料とともに、各地の遺跡で発掘された地割れや液状化現象による噴砂などの地震痕跡を調査。9世紀前半に関東北部や東北などでマグニチュード(M)7前後の地震が相次いだ後、貞観地震が発生していることを確認した。 貞観地震は当時の歴史書「日本三代実録」に、「海は猛(たけ)り吼(ほ)え、津波が怒濤(どとう)のよう
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