NHKニュースによれば、衛星放送会社「モバイル放送」(通称「モバHO!」)が来年春にサービスを打ち切るという(編註:記事公開後、サービス終了が発表されました)。ほとんどの人は会社の名前も知らないだろうが、知っている私も驚かない。同社は10年前に設立されて以来、迷走を続けてきたからだ。 この会社の出発点は、需要があるかどうかではなく、日本に割り当てられた放送衛星の周波数(Sバンド)を守ることにあった。ここに東芝を中心とする90社が集まり、2004年に衛星を打ち上げてサービスが始まった。このときの社長は、東芝のDynaBookの生みの親として有名な溝口哲也氏だった。 周波数の確保を目的としたビジネスの無理 しかしモバイル放送のビジネスには、最初から無理があった。まず移動端末用の小画面テレビという、すきま的なサービスにも関わらず、100億円以上かかる放送衛星を打ち上げたため、固定費が大きくかかる
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