【ワシントン=白川義和】米紙ニューヨーク・タイムズは15日、米国家安全保障局(NSA)が、米国へのサイバー攻撃を警戒、防御するため、中国軍やロシア軍など世界各国の10万台近いコンピューターに、NSAと情報の送受信を可能にするソフトウエアをひそかに埋め込んでいると報じた。 インターネットに接続していない状態でも、工作員らがコンピューターに埋め込んだ無線機を通じて、情報を盗みとったり、ウイルスを送り込んだりすることができるという。 米当局者の話やNSAの文書を基に報じたもので、こうした技術は2008年ごろから使われるようになった。メキシコの警察や麻薬組織、欧州連合(EU)内の貿易関連機構、サウジアラビアやインド、パキスタンのネットワークも対象になっているという。