理事を務めているHCD-Net(人間中心設計推進機構)の会員向けコラムとして書いた文章。 ローレンス・レッシグは、書籍「CODE」の中で、現在抜け穴だらけの「建前」の制度は、将来的にはコードの形でアプリケーションに埋め込まれ、意図的な例外を除いて原則取り締まられる未来を指摘した。わかりやすく言えば、PCの中で、大きな黒丸の右上と左上に小さな黒丸を描けば、常駐している著作権侵害監視ソフトが自動的にディズニーに報告を行う状況が我々が向かっている未来であるということだ。彼はそこに「部分的に利用を許容する」という意図的な例外を作るために、クリエイティブコモンズ(CC)という制度をデザインした。当然ながらCCには、人がそれを識別するためのロゴマーク、既存の法制度と対応させるための文章に加えて、マシンリーダブルなソースが付属している。そしてこれこそが、CODE時代に体験をデザインする行為となる。「もの