Creepy Nutsの新曲が出るたび、趣味で全てのリリックを子音と母音に分解し、韻を踏んでいる箇所を分析する「韻数分解」をしているんですが、アルバム『Case』は韻以上に内容そのものの没入感がすさまじく、自分自身が「Creepy Nutsそのもの」になったような感覚に陥ってしまった。 R-指定、ひいてはヒップホップというのは基本「自分のこと」としか歌ってなくて、周りとの関係性やバックボーンや過去の文脈を知れば知るほどより深く聴けるんですが、それ抜きにしてもR-指定のリリックは「言葉」として「歌詞」としても面白い。生き物みたいに言葉と言葉が掛かって本来ある意味と別の意味が生まれてく。横幅は狭いのに縦幅が底なしに深い。さらに韻を踏みつつその意味も破綻してない構築力の凄さ。それゆえに、そのバックボーンを知ったとき「倍」の理解が得られる。聴く進研ゼミ。 そしてシンプルに「歌がめちゃくちゃ上手い」