日経のコラムで森永氏が吼えている。まあ別にどう吼えようがかまわないのだが、 今回ばかりはちょっと見過ごせないので引用してみたい。 まず、「格差問題の本質は正社員と非正社員の格差にある」と言っている点は正しい。 が、その理由を「資本家のエゴ」と言っているのはいただけない。 非正規雇用増大は、不況の長期化+グローバル化が理由だ。 90年代後半、日本企業の労働分配率が過去最高水準に陥ったのは事実であり、その時 日本は選択を迫られた。一つは正社員の首を切ること。 そしてもう一つは若年層に負担を押し付けること。 前者を選んだ代表はアメリカだ。80年代の不況において、アメリカ企業の多くは中間管理職の 首を切り、それにともなって組織のフラット化を推し進めることで、今日の繁栄の礎を築いた。 かたや日本は、“非正規雇用労働者”という新たなスケープゴートを作り上げることで、 その場をしのいだ。 もちろん与党と