「中国もあと6年くらいで市場が飽和する」――。先日、ある発表会で講演を聞いていたら、こんな話が出てきた。クリエイティブ・シティ・コンソーシアムの設立発表である。講演したのは、三菱総合研究所の理事長を務める小宮山宏氏(元・東京大学総長)だ。 同氏が言うのは、これから世界的に訪れる“人工物の飽和”状態である。例えば自動車や住宅。これらは人口比である程度まで普及すると、新たな需要はリプレース需要しかなくなる。しかも日本のように、国によっては人口は減少傾向に転じている。そうなると当然、今までのような成長曲線は描けない。だから、違う分野で市場を拓く必要がある。 日本の市場を考えると、確かにそうだと感じる。だから今、多くの日本企業が「中国に進出しよう」と考えるわけだ。ところがその中国も、自動車の場合あと6年くらいで市場は飽和すると小宮山氏は見る。新興国は先進国の姿をゴールと見て、そこに向けて突き進むた
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