名作に、名キャストあり。今最も熱い俳優二人は、いかにして自身のハマリ役に出会ったのか。ブレイクの火付け役となったプロデューサーが、ロングインタビューで彼らの魅力を語り尽くす。 殺人者を演じたディーン ひげ面にぼさぼさの長髪。深くかぶったフードの隙間から、淀んだ目でじろりと相手を睨み付ける。 2013年に公開された映画『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』のワンシーンである。'07年に千葉県で英会話学校の女性講師が殺害された。その事件を題材に、被告の逃亡劇を描いた問題作だ。 この作品の監督・主演を務めたのが、日本では無名の男—ディーン・フジオカだった。 「目に光がなく、瞳は空洞のよう。こんな演技をする役者がいるんだと驚きました。ディーンさんが演じたのは、2年7ヵ月に及ぶ逃亡生活を送った殺人犯・市橋達也。決して後味の良い柔らかな映画ではなく、彼の鬱屈した演技は深く心に残ったんです」
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