甘利明・前経済再生相を巡る違法献金疑惑が政権運営に打撃を与えていないことが、報道各社の世論調査で明らかとなり、予算案の早期審議入りに抵抗する「日程闘争」を行っても世論の理解が得られないと判断したためだ。民主、共産両党などは国会審議で疑惑追及を継続させる構えだが、「手詰まり」との声も出ている。 民主党の枝野幹事長は1日、幹事長会談の後、国会内で記者団に「我々の考えからは不満な点も残るが、予算審議で、(甘利氏の)問題や経済など様々に議論したい」と述べ、引き続き疑惑を追及することに意欲を示した。 衆参両院で石原経済再生相への質疑を実施することから、「一定の成果は得られた」(維新の党幹部)との指摘もあるが、野党の疑惑追及路線は、方針転換を強いられたと見る向きがもっぱらだ。