世界的に先進国では理系分野に女性が少ないが、日本は先進38カ国からなるOECDの中でも最低の女性比率だ。理系分野に女性が少ないのは能力的な理由からではなく、女子学生を取り巻く社会風土によるものと考えるのは、女子学生の理系進学を研究領域のひとつとする横山広美さん。特に、“親のジェンダーバイアス”が進路選択に大きく影響するという。横山さんに親のバイアスによる影響と子どもの理系進学への意欲を妨げない接し方について解説していただき、2024年4月に開設したお茶の水女子大共創工学部と、女子大初の工学部を設置した奈良女子大工学部の学部長にも女子学生の学習環境について聞いた。(取材・文:小山内彩希/編集:大川卓也)