まるで水戸黄門の諸国漫遊――。29日午前、「東京モーターショー2015」(30日から一般公開)の報道向け内覧会が開かれている東京ビッグサイトに、スズキの鈴木修会長(85)の姿があった。 白髪に長い眉毛、のっさり歩きながら、声をかけられると手を上げて笑顔で返す。ライバル各社のブースを2時間近くかけて回り、エコカーに触れたり、最新デザインに感心したり。電気自動車(EV)や衝突を防ぐ技術については、他社の担当者に構わず質問をする姿も見られた。名物経営者を一目見ようとライバル社の担当者や記者らが囲んだため、移動するたびに大きな人だかりがあちこちにできる光景がしばらく続いた。 三菱自動車のブースでは、家庭のコンセントから充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)の充電方法について三菱自の担当者に質問。EVの試作車の前では内装の仕上がりなどについても説明を受けた。衝突予防の技術に定評のある富士重工業