SFの書き方 「ゲンロン 大森望 SF創作講座」全記録 作者: 大森望,東浩紀,長谷敏司,冲方丁,藤井太洋,宮内悠介,法月綸太郎,新井素子,円城塔,小川一水,山田正紀出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/04/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る本書は東浩紀さん率いるゲンロンで一年間開催されていた、大森望さんによるSF創作講座をまとめた一冊になる。受講料は第一期が148000円、第二期が168000円(税別)となかなかのお値段がするが(とはいえ、物にもよるがこの手の講義からするとお手頃だと思う)、内容の充実度、その場所で副次的に得られるものを考えると安いものだろう。なにしろ、募集開始から枠がすぐに埋まってしまうのだから。 創作講座の充実度。 (ゲンロンの回し者のように見えるとアレだが)SF創作講座から得られるものを率直に考えてみると、まず講
自由律俳句、特に無季自由律俳句は、「ただの文じゃん」「俺でも書ける」という批判にさらされることが多い。 韻文をかじった人の中には自由律に対しても理解がある人が多いが、それは詩の文脈に自らを置いているからいわば「詩をかぎ分ける嗅覚」のようなものが育っているためで、その手の文芸に触れる機会の少ない大多数の人にとっては自由律俳句がただの短文だと勘違いされるのも無理からぬ話である。 しかし、はっきりと言っておきたいのだが、自由律俳句は俳句である。 ◇ 俳句を俳句たらしめているものは何だろうか。 ・5/7/5のリズム ・季語 ほとんどの人はこの2つを挙げるだろう。 ところで、もともと俳句は"連歌"という七五調の言葉をつなげていく遊びの"発句"つまりしりとり遊びで言うところの「俺からいくよ! じゃあ、しりとりの"り"!」という口火を切るための気軽な韻文詩が独立したものだ。 5/7/5の定型は、いわばそ
10万個のニューロンと100億個のシナプスからなる「量子脳」を構築する──。内閣府による「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」で量子コンピュータの研究プロジェクトを率いるプログラム・マネージャー、山本喜久氏が掲げる目標だ。 山本氏のプロジェクトとNTT、国立情報学研究所などからなる研究グループは2016年10月、新型の量子コンピュータ「量子ニューラルネットワーク」を実現したと発表した。 第1回に紹介したD-Waveマシンと同じく、組み合わせ最適化問題をイジングモデルに当てはめることで解を導く方式だが、量子ビットとして超伝導回路の代わりに、2000個の光パルスを用いるのが特徴だ。希釈冷凍機で極低温まで冷やす必要がなく、常温で演算できる。このため装置を小型化しやすく、また冷却に要する電力も不要になる。 さらにこのマシンでは「量子ビット同士が全結合している」という際だった特徴がある。つ
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