こうした状況なので,ごく簡単に,あえて淡々と・・・。 3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響はまさに計り知れず,言葉を失い続けてしまうが,原発(原子力発電)の被害との関係で,次の2点を強調しておきたい: 1)放射線(その量の単位は通常シーベルト,Sv),放射能(放射線を出す能力,単位はベクレル,Bq),放射性物質(放射能をもつ物質)の区別を明確につける。 2)放射線被曝に関しては,専門家による情報を最重視する。 被曝に関しては,まずは,被曝した放射線量が当然ながら重要で,「100ミリシーベルト」が一つの目安になる。数年といった長期間で累積100ミリシーベルト以内の被曝なら健康になんら問題ないし,一度にまとめて被曝しても(妊婦さんを除いて)許容できる量である(補足5,6を参照のこと)。 健康に問題が生じる可能性があるのは100ミリシーベルトを超えた場合で,「一度にまとめ