東日本大震災では善意の募金が世界中から多数寄せられた。だが、募金を巡るトラブルも発生した。そのひとつが日本ユニセフ協会(日ユニ)を巡るものだ。問題の発端は、日ユニが震災発生3日後(3月14日)にHP上で「1億円の緊急支援」を告知したことにある。その告知には、以下の「但し書き」があった。 〈必要な資金を上回るご協力をいただいた場合、ユニセフが実施する他国・地域での紛争・自然災害などによる緊急・復興支援に活用させていただくことがあります〉 募金が被災者に渡らないと気づいた募金者から、次のような声が上がるのは当然だった。 「俺の募金はアフリカに行ってしまうのか」 「これでは“ユ偽フ”じゃないか」 批判が殺到した日ユニは、24日にHP上で「東日本大震災の募金は、通常の募金とは別の口座で管理しています」と掲載し、「全額を被災者に渡す」と釈明した。 方針転換の理由を日ユニ広報室はこう説明する。 「ユニ