【元少年Aに告ぐ】(05) 「ニセモノの正義を見破るのがジャーナリストの仕事」――元『FOCUS』編集長・山本伊吾氏インタビュー 14歳・少年Aの顔写真が掲載された写真週刊誌『FOCUS』(新潮社・現在は休刊)が発売されたのは、1997年7月2日のことである。あれほど残虐な猟奇事件を起こした酒鬼薔薇聖斗が中学3年生だったことに日本中が驚いたが、逮捕から僅か4日後に、同誌が少年法では禁じられている“顔写真”掲載に踏み切ったことで、少年Aを巡る報道は一気にヒートアップした。本誌は2005年、事件当時、同誌の副編集長を務めていた山本伊吾氏(後に編集長)に、写真掲載の過程と意図について取材した。今回は、当時のインタビュー(『戦後ジャーナリズム事件史』掲載)の一部を再掲した上で、改めて元少年Aが昨年出版した手記について、山本氏に語って頂くことにする。 (聞き手/本誌編集部) “酒鬼薔薇聖斗”こと少年