私が見たぶんの、二次創作物としての夢小説、狭い範囲の夢小説について話したいと思う。 とはいえ、そんな狭い範囲においても、夢小説というものの幅は広い。名前変換小説、という別名をとるだけあって、「名前変換機能」がついている二次創作小説は、すべて「夢小説」と呼ばれる。JavaScriptのダイアログでも、Cookieのフォームでも、投稿SNSサイト・ホームページ作成サービス付属の機能でもいい。 その形式。愛おしいあのダイアログは、そっけなく「苗字」「名前」、とだけ書かれたものもあれば、「御名前をドウゾ」「Please enter your name.」なんていう、意味はよく分からなくともすてきな言葉遣い。 名前を変換する、という行為は特別なものだ。 なぜならば――それはインターネット上で行われている。 すてきなものは同人誌即売会にある。オフラインにある。二次創作というものを知って以降、私はそう覚