目標と狙いは違う? アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)が、2%のインフレ目標を明示的に打ち出した。素晴らしい。 インフレ目標は、たぶんすでにあちこちで説明をお読みになっているだろうけれど、人びとの物価に対する期待に働きかけて、経済を活性化する手段だ。日本のようにデフレが頑固に維持されていれば、これからも物価は下がり続けるだろう、とみんなが思う。そうしたら、何を買うにしても、来年まで待ったほうが得だ。消費も投資も控え気味になり、景気は停滞し続ける。 でも、インフレ目標を中央銀行が打ち出して、その実現を行動で示せば、みんな買い物や投資は早めにしておこうと思う。来年になったら値上がりするとみんなが期待するからだ。そうすると、景気は改善する。 これまでもFRBのバーナンキ議長は、実績としては2%くらいに近い水準を実現していた。でもそれだけだと、ひょっとしたらインフレ抑制策を打ち出すかもしれない