民主党の小沢一郎代表の代表辞任表明会見のニュースを見る人たち=東京都千代田区のビックカメラで2009年5月11日午後5時50分、長谷川直亮撮影 代表辞任表明は電撃的だった。11日午後2時20分、参院議員会館の自室にいた副代表・石井一に電話がかかった。小沢一郎からだった。「申し訳ないが、ぴんちゃん、腹を固めた」 「困る。なぜだ」と言い返した石井は1969年衆院初当選で、小沢と同期。参院議員会長・輿石東、参院議院運営委員長・西岡武夫らとともに熱烈な小沢続投支持メンバーの一人だ。 小沢は「情勢を考慮したが、報道各社の世論調査で流れができてしまった。辞任という身の処し方をした方が総選挙にプラスだ」。石井は「気にしすぎだ」と翻意を迫ったが「熟慮の末の決断なのですまん。身を引いて全力で政権を取る。政権交代は必ず実現させる」と言って電話を切った。 小沢の辞意を伝えるNHKの速報テロップが流れたのが