○○社の△△が残留基準を超えていることが分かり、○○社が回収を始めたーー。この手の情報が流れてくると、昔はすぐに、健康影響が出るほどの摂取量かどうかなど、検討を始めていた。 今はちょっと違う。まず、検出したという数字が正しいかどうか検討するための周辺情報を集める。それは、何度か痛い目に遭っているからだ。 「○○社は悪いヤツ」という前提で取材していくうちにだんだんと、「どうもおかしい。この分析値、怪しくない?」という心証が深まっていく。どの検査機関が分析したか、どんな方法を用いたか、チャートはどんなものだったか、詳しく情報を集めていくと、「うーん、この分析では、何も言えない。○○社が悪いかどうかなんて、何も分からない。しかも、試料がもうないから、分析が正しかったのかどうか、確認のしようがない」という結論になる。「○○社は悪いヤツ」という思い込みに満ちたそれまでの取材は、水の泡である。 伊藤ハ
![津村ゆかりさんの「図解入門 よくわかる最新分析化学 基本と仕組み」はお勧め - 松永和紀blog](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1e9c281e96d3ad4e0a48fa9d5bc56c9765f35ce1/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fblogimg.goo.ne.jp%2Fuser_image%2F42%2F4a%2F2752d3224a619c44ff62c2a2d0cd4432.jpg)