政府は7日、性犯罪を厳罰化する刑法の改正法案を閣議決定した。被害者の告訴がない場合でも罪に問えるようにすることなどが柱。法案が成立すれば、性犯罪については1907(明治40)年の刑法制定以来の大規模な改正となる。 法相の諮問機関「法制審議会」による昨年9月の答申を受け、法務省が検討していた。強姦(ごうかん)罪や強制わいせつ罪は、捜査機関が立件するには被害者の告訴が必要な「親告罪」とされてきた。改正法案では、罪に問うかを被害者に委ねることは精神的な負担が大きいとして、告訴がなくても立件できるようにする。 強姦罪の名称は「強制性交等罪」に変更。現行は「加害者は男性、被害者は女性」だが、男女の区別なく処罰の対象とする。法定刑は「懲役3年以上」から、殺人罪の下限と同じ「懲役5年以上」に引き上げる。強姦致死傷罪も「強制性交等致死傷罪」に変え、罰則は「無期または懲役5年以上」から「無期または懲役6年以