ブチャの自宅前で息子のドミトリーさんをロシア軍兵士に射殺されたマリヤ・コノワロワさん。「ここにどれだけの墓があるか見てください。どれだけの悲しみがあるか想像してください」と訴えた=キーウ近郊ブチャの墓地で2022年5月2日、真野森作撮影 ロシアのウクライナ侵攻によって、民間人を中心に400人以上が殺害されたとみられる首都キーウ(キエフ)近郊のブチャ市。無抵抗の男性への銃撃、少女への性暴力、水や食料の不足による衰弱死――。あらゆる形の「犯罪」が、住民の証言から浮かび上がる。露軍の撤退から1カ月。閑静なベッドタウンだった町の復興は少しずつ進むが、生き残った人々は癒えない傷を抱えている。 「人間と思えない」数々の行為 ブチャの墓地には真新しい墓がいくつも並び、犠牲者の多さを物語っていた。「ここにどれだけの墓があり、どれだけの悲しみがあるか想像してください。プーチン(露大統領)は自分の子供たちを埋