『マイクロチップの魔術師』(マイクロチップのまじゅつし、原題:True Names)は、ヴァーナー・ヴィンジ原作のSF小説(1981年)。脳と直接接続されたコンピュータ、ネットワーク上での匿名の闘争などといった、後のサイバーパンク的モチーフの先行作品として[1]知られるが、SFだけでなくロマンティックな要素も含んでいる。 ストーリー[編集] 脳波によるコンピュータとのインターフェースが可能になり、強力なネットワークが形成された社会で、(時に不法に)ネットワークを利用し楽しむ人々がいた。彼等は自身の真の名前(素性)を隠す一方、相手を隷属させるために真の名前を探り合ってもいた。「スリッパリー」はそんな不法ユーザー(魔術師)の一人であったが、ある時、政府関係者に真の名前をつきとめられる。政府関係者はスリッパリーを脅し、「郵便屋」と名乗る者の正体を暴き、その目論見を明らかにすることを要求する。 各