福島第1原発の放射性物質漏れで、放射性物質にさらされることを「被曝」と表記している。一方で歴史の教科書では、戦争で広島や長崎に落とされた原爆での被害を「被爆」と表記している。「日偏」と「火偏」の違いで意味は異なる。 今回の原発事故で多用されている「被曝」は広辞苑には、放射能にさらされること-とある。一方で「被爆」は(1)爆撃をうけること(2)特に、原水爆の被害を受けること。放射能を受けること-とされている。 つまり、今回の原発事故やチェルノブイリの原発事故、東海村の臨界事故など、放射能に曝露されただけのケースでは「被曝」が使われる。一方、広島や長崎の原爆など原水爆の爆撃を伴う場合は「被爆」が用いられる。「被爆者手帳」や「被爆者援護法」など公的な文書でも、原爆に関する場合は火偏の「爆」が使われている。