まだ云わないで 呪文めいた その言葉 "愛" なんて 羽のように軽い 囁いて パパより優しいテノールで 奪う覚悟があるのならば 百万の薔薇の寝台に埋もれ見る夢よりも 馨しく私は生きてるの(生きてるの) どうすれば醜いものが蔓延った この世界 汚れずに羽搏いて 行けるのか(行けるのか) ひとり繭の中 学びつづけても 水晶の星空は 遠すぎるの まだ触れないで その慄える指先は 花盗人の甘い躊躇い 触れてもいい この深い胸の奥にまで 届く自信があるのならば 白馬の王子様なんか 信じてるわけじゃない 罅割れた 硝子匣に飾られた純潔は 滅びゆく 天使たちの心臓(心臓) また明日も 目覚めるたびに百年の刻を知る 眠れない魂の荊姫(荊姫) くい込む冠 一雫の血に ああ現実が真実と思い知るのまだ行かないで 月光の結界で 過ちに気づいてしまいそう 安らかな ぬくもりに抱かれ壊れたい 私は罪の子なのでしょうか
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