ミツバチ失踪の原因は? では、このミツバチ不足にどう向き合えばよいのだろうか? 日本でのミツバチ不足がCCDであるとの確証はないが、CCDの原因仮説を見ていくと我々が対峙(たいじ)すべき問題の本質が見えてくる。 CCDの原因としては、「(1)ミツバチの栄養失調説」「(2)遺伝子組み換え作物説」「(3)新型ダニ説」「(4)電磁波説」「(5)農薬説」などが挙げられる。ただし、いずれも断定できるほど強力な根拠とはなっておらず、10年以上前から指摘されていた言説であることから、ここ数年での急速な減少の説明になっているとは言えない。 そこで注目されているのが、上記の(1)~(5)のような複数の要因が絡み合って、ミツバチの免疫力が慢性的にかつ世代を超えて低下したとする「ストレスによる衰退説」である。免疫系の異常は、崩壊していた巣に残っていたハチを調べたところ、15種もの病原が体内に保持されていたという
仏西部バンデ(Vendee)県サンローラン・ド・ラ・サル(Saint-Laurent-de-la-Salle)にある養蜂家の巣箱(2008年1月25日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/FRANK ALETRU 【9月1日 AFP】携帯電話の端末や基地局から発生する電磁波が、ミツバチにとって脅威になる可能性があるとの研究結果を、インドPTI通信が伝えた。 インド南部のケララ(Kerala)州で行われた実験から、ミツバチの個体数が激減したのは、携帯電話会社が通信網を拡大しようと、同州全域に設置した基地局が原因であることが明らかになった。 基地局から電磁波が発生すると、巣から出かけて花の蜜を集め、コロニーに栄養を供給する働きバチの「ナビゲーション能力」が損なわれると、研究を行ったSainuddin Pattazhy博士は指摘する。 巣箱の近くに携帯電話を置くと、働きバチは巣箱に戻るこ
ミツバチが大量に失踪(しっそう)する謎の病気CCD(蜂群崩壊症候群)は、ミツバチのタンパク質合成機能を「乗っ取る」ウイルスの大量増殖によって引き起こされている可能性がある−3日までに発表されたある研究で、こんな結論が出された。 米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された同研究によると、CCDが観察されたミツバチの細胞内では、「タンパク質工場」として機能する細胞器官、リボソームが粉々になっていた。イスラエル急性まひウイルス(IAPV)や羽変形病ウイルス(DWV)といったウイルスがリボソームの異常を引き起こし、ミツバチの病気・ストレス耐性を低下させている可能性があるという。 米イリノイ大学の昆虫学者で同研究の共著者であるメイ・ベレンバウム氏はインタビューで、研究によってウイルスの大量繁殖がコロニー崩壊の引き金となっていることが示唆されたと説明。 「ミツバチのタンパク質合成能力は病気や栄養不
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