エモーショナルな歌声が強い印象を残す作品。2016年発表の3作目のフルアルバムで、テレビアニメのテーマ曲になった2曲のシングル "季節は次々死んでいく" と "スピードと摩擦" を収録しながらも、アルバムとしてのトータリティがしっかりと追求されている。その世界観は、ヴォーカルの秋田ひろむ自身の人生を反映していると思われる重く苦みのあるもので、聴く者の心をえぐるような楽曲が並んでいる。最後の "収束" では人類滅亡という衝撃的な結末が描かれており、秋田は「今までで一番悲観的なアルバムになりました」と語っている。ただしアルバム全体としては、ネガティブな感覚を掘り下げることでその先にある希望や救いを表現するという、このユニットの本分が貫かれていて、その緊張感が圧倒的。ライブを積み重ねてきた成果か、肉感的に進化したサウンドも聴きどころだ。
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