OECD(経済協力開発機構)の「学習到達度調査」(PISA2009)の結果が発表され、日本の子供たちの学力は、アジアでは順位を下げたことがわかった。PISAで問われるのはOECDが基準とする「社会で生きる力」だが、日本の子供に必要な、真の意味の「学力」とはどのようなものだろうか。社会に出るまでに身につけるべき「学力」とは。各界の著名人に聞いた。第1回は世界銀行の元副総裁で、南アジアの首脳と渡り合い、途上国の学校視察にも豊富な経験を持つ西水美恵子さんに聞いた。 --西水さんの考える「学力」とは。 「夢をみる力」ね。それから「情熱」「信念」「勇気」。就職活動をしている学生さんたちが、自らに問わなければいけないのは「僕(私)の夢は何か」ということ。一度しかない人生、何か夢を追わなければ、希望もないし、人間の人生とは言えないと思う。そして、真っ正直に自分に向き合わなければ、夢を追うことはできません