昨年の年初から急成長してきたミニノートパソコン(PC)市場で、ソニーが満を持して投入した「切り札」が人気を博している。1月8日から店頭に先駆けて販売を開始した同社の直販サイトは、注文が殺到して1ヵ月超の入荷待ちの状態となっており、想定の倍近い数字で推移している模様だ。 ソニーがこの製品の開発に着手したのは2007年末。台湾ASUS(アスース)がミニノートPCを発売する前のことだ。目指したのは、スーツの上着の内ポケットに入る大きさと入力しやすさの両立、片手で持てる軽さ、1000ドルを切る価格である。 開発途上で、奥行きを目標よりあと2ミリ広げれば、部品も簡単に収まりコストも安く商品化することができたが、決して妥協しなかった。「2ミリ違うだけで、片手で持ったときの感触がしっくりこなかった」(赤羽良介・ソニーVAIO事業本部ノートPC事業部長)からだ。 こうして、液晶画面8インチ、重さ約600グ