東京・浦安の「あべメンタルクリニック」院長の阿部輝夫さんは,精神科領域における性障害の治療の第一人者として知られる。5月18日に慈恵医大講堂で開催された第32回性治療研修会(日本性科学会主催)で,19年間の臨床経験から腟内射精障害に関する統計を報告した。それによると同障害患者は218名。そのうち81名(37.2%)の原因が「非用手的マスターベーション」,48名が(22.0%)「強すぎるグリップ」であり,ふだんのマスターベーションの方法に問題があるケースが多いことがわかった。 あべメンタルクリニック院長の阿部輝夫さんは,性障害の疾患別初診患者数を84年5月から毎年調べており(96年までは順天堂大学浦安病院精神科勤務),03年5月で19年間の統計がまとめられた。 一番多かったのは勃起障害の817名で,以下「性転換症」605名(FTM240名, MTF365名),性嫌悪症357名(