任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」の企画担当として、私がどのように初期のコンセプトワークや、それを伝えるためのプレゼンテーションなどに取り組んできたかについて、前回、前々回でご紹介しました。 いよいよWiiのコンセプトが定まり、社内からの理解を得られたことで、話はプロジェクトの内側、実際のWiiの開発と全仕様の決定へと進んでいきます。 WiiはDVDケース2個分に Wiiの具体的な開発プロジェクトがスタートしてからすぐのころ、岩田(聡・任天堂前社長)さんは開発現場にリクエストを送りました。 「Wii本体を、DVDケース2つ分にできないか」 Wiiの前世代機「ゲームキューブ」の互換性と安全性を確保しながら、本体を小さく作る。ユーザーの方々はあまり意識されないかもしれませんが、これだけでも膨大な作業が待っています。Wiiの本体は「ただの直方体」に見えるかもしれませんが、その形をよく見ると、Wii