当時は評価されなかったマルジェラによるHermès。Maison Martin Margiela時代の作品との関係性から、Hermèsというメゾンでマルジェラが挑戦していた世界観を紐解く展覧会が開催される。 アン・ドゥムルメステール、ドリス・ヴァン・ノッテン、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンクらの1年先輩であり、"アントワープ6"のひとりでもあるマルタン・マルジェラは、裏表をひっくり返したテーラリングやダメージ加工を施した生地を用いるなど、前衛と脱構築の服作りをするデザイナーとして、80年代から90年代にかけて、大きな評価を得た。そんな中、彼が1997年にHermèsのクリエイティブ・ディレクターに就任した際、当然ながらプレスはマルジェラが生み出すHermèsに一定の世界観を期待した。「Hermèsのアイコニックな商品を脱構築すると考えたわけです。バーキンをふたつに切り離してみたり!」と、