【サンフランシスコ=山川一基】ロイター通信は1日、米ネット検索大手ヤフーがソフトバンクに対し、保有する日本のヤフー株を売却する交渉に入ったと伝えた。ソフトバンクは同日、買い取りを否定するコメントを出した。 ロイター通信は、2社の交渉は数週間以内にまとまる可能性も、決裂する可能性もあるとした。これに対し、ソフトバンクは「報道のような事実はなく、同社株式を取得する意思はない」と否定した。 日本のヤフー株はソフトバンクが37%、米ヤフーが35%を保有。米ヤフーの保有分は現在の株価で単純計算すると約6600億円になる。 米ヤフーは米グーグルや米フェイスブックなどとの競争で劣勢に立たされ、事業構造の改善を急いでいる。ロイター通信は、米ヤフーが日本市場は成熟したとみて、売却益を中国事業に振り向ける計画だと報じた。一方、日本のヤフーは検索エンジンでグーグルと提携するなど独自色を強めている。