バッと描くんだけど、だいたいバランスが狂っているから、福笑いなんですよ、僕の漫画は。(山本) 福笑いだ。(浦沢) とりあえず描いて、その後、目分量でちょっと上だなとか、下だなとか。(山本) ペン入れすると、間違いに気づくっていうのがあるんですよね。(浦沢) ペン入れした後で、「あ、違う」。(山本) 「あ、違う」ってなると、ずらしたくなる。(浦沢) とりあえずやってみて、ダメだったら消してって。(山本) (目や鼻の線を)途切れさせている。途切れさせることで、絵がふうって軽くなりますからね。(浦沢) デジタルで描くことの良いところは、いくらでも消せるんですよね。引き算ができる。引き算失敗したら、それもまたやり直せばいい。消すのが楽しい。(山本) 僕なんか恐怖なのは、やり直しがきくと、あきらめがつかなくなっちゃうんじゃないかなって。(浦沢) それはあります。だから最初のころって、もう画面が真っ黒
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