多数の機器で点検漏れが見つかり、原子力規制委員会が運転再開準備の中止を命じた日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、規制委事務局の原子力規制庁は4日、命令の解除には少なくとも半年以上かかるとの見通しを明らかにした。 同日開かれた規制委の定例会合で、規制庁の担当者が報告した。担当者は解除の前提となる再発防止策などの認可について、「(3カ月に1度の)保安検査での確認が複数回必要」と述べた。 また担当者は、未点検機器の集計ミスに関し、「過去にも不適切な対応を繰り返しており、再発防止策が十分行われていない」と報告。田中俊一委員長は「まだまだ道は遠いなという感じがする。原子力機構に自覚を持って取り組んでもらうよう言っておきたい」と述べた。